投稿日時 2013-07-01 11:14:30 投稿者 Mie このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
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本日の更新はお休みです。 http://ncode.syosetu.com/n9144bk/ ※新しいお話は、先頭に挿入していきます。 ~ あるかもしれない未来の話・その21 ~ 「いつかの話」 男の子「(ガチャリ)あっ、ニアちゃんだ! おかえりー」 ニア「……ん? ただいまー」 男の子「またお空を見てたの? 好きだねー」 ニア「うん、まーねー」 男の子「今日のおしごとは?」 ニア「今日はもうないよー」 男の子「じゃあさじゃあさ、またお話してよー!」 ニア「お話って、アレー?」 男の子「うんっ、ごせんぞ様のお話! その人、ボクに似てるんだよねー」 ニア「にゅふふー。 うん、目とかソックリ♪ ……んじゃ、なんの話にしよっかー?」 ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その20 ~ 「幸せな方角」 ジャス「……こっちでいいか」 セーレ「お兄ちゃん、何をしているの?」 ジャス「ああ、節分の『恵方巻』というモノを思い出してさ、久々にやってみようと思って」 セーレ「せつぶ……えほー?」 ジャス「ああ。 元は『恵方』と呼ばれる幸運を呼ぶという方向を向いて、『のり巻き』って食べ物をほおばるんだけどさ」 セーレ「のりまき……」 ジャス「まあ、今年の『恵方』なんて知る方法もないし、『のり巻き』も調達できなかったからなあ。 だから適当な方角を向いて、代わりに用意してもらったこの長いパンでも食べようかと思ってな(パンを見せる)」 セーレ「そうなの……はむっ♪」 ジャス「……あの、セーレさん?」 セーレ「んふ~?」 ジャス「なにゆえに、急にパンのそっち側をお召し上がりに?」 セーレ「んふふふふふ~♪」 ジャス「まさか……俺はこっちから食べろと?」 セーレ「んふ~♪(にっこり)」 ジャス「いや、○ッキーゲームじゃないんだからさ……(汗)」 セーレ「ん~、ん~」 ジャス「……ま、いっか。 セーレの笑顔のある方向が俺にとっては『恵方』なんだから、この方がむしろ正しいかもな」 セーレ「ふむっ……!?(真っ赤)」 ジャス「じゃあ、俺も食べるぞ?」 セーレ「……(こくこく)」 ジャス「言っておくけど、食べ始めたら途中退場はできないからな?」 セーレ「……っ!(こくこくこくこく)」 ジャス「あはは……よし。 じゃあ、いくぞ?」 セーレ「んっ♪」 なに、この甘い節分……。 ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その19 ~ 「もしもの話」 リソ「なあ、兄ちゃん」 ジャス「ん?」 リソ「もし、人生をもう1度やり直せるとしたら、何歳に戻りたい?」 ジャス「……いきなりどうしたんだ?」 リソ「いや、前に友達と駄弁ってたらそういう話になってさ。 『あの時にああしてればなー』なんて言い合ってたんだよ」 ジャス「ははは、お前もそういうことを言う歳になったか」 リソ「でさ、兄ちゃんだったらどうなんだろうなーって」 ジャス「うーん……俺はないな」 リソ「えっ? 兄ちゃんってまさか、今まで失敗も後悔もしたことないの?」 ジャス「いや、そんなことはモチロンないけどさ。 でも、仮にできたとしても、俺はなるべく同じことをすると思うぞ」 リソ「……なんで?」 ジャス「だって、もし違うことをして未来が変わったとしてさ」 リソ「うん」 ジャス「お前が、生まれてこなくなる未来にでもなったりしたら……嫌じゃないか」 リソ「……」 ジャス「あっはっはっはっはっはー」 リソ「……」 ジャス「ははは……悪い悪い。 ちょっとクサイことを言ったよなぁ、俺」 リソ「に、兄ちゃん」 ジャス「ん、なんだ?」 リソ「兄ちゃん……俺を口説いて、どうするつもりなんだ(赤面)」 ジャス「違ぇよ!?」 ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その18 ~ 「初めてのお給料」 リソ「初給料、もらったぜー!」 ジャス「おおっ、おめでとう!」 リソ「へへへ……♪ 何に使おうかなあ~」 ジャス「ははは。 好きなものを買うのもいいけど、お袋や親父にプレゼントでもしたらどうだ? 喜ぶぞ」 リソ「おっ、そうだよな。 そういう兄ちゃんは何か買ったのか?」 ジャス「ああ、あの喫茶店のお菓子をな。 みんな喜んでくれたよ」 リソ「へー……って、兄ちゃん? そこの菓子なら、ずいぶん前からたまに買ってくるよな?」 ジャス「だな」 リソ「……」 ジャス「……」 リソ「ね、念のため聞くけど……兄ちゃんが初めて給料をもらった時って、いつ?」 ジャス「ん? ニアちゃんを産んで、御使いの補助金をもらったときだな。 まあ、それが本当に給料かと言われると、ちと微妙だけど」 リソ「そ、それって、確か……」 ジャス「うん。 まだお前が2つか3つだったときだな。 ちなみに、本当に自分で稼いだ金でという意味なら……それも同じくらいの頃だったか」 リソ「……」 ジャス「……」 リソ「……俺はもっと奮発して、何か良いものを買うことにするわ」 ジャス「ん」 ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その17 ~ 「酒と男と女」 落ち着いたバーのカウンターで酒を飲む兄弟。 ジャス「ふぅ……落ち着くわ」 リソ「まあな」 ジャス「やっぱ、男同士はいいわー」 リソ「兄ちゃん……他の人が聞いたら勘違いされかねないぞ、それ(汗)」 実際、ボックス席でOLっぽいお姉さん達がニヤニヤしながらこっちを見ている……。 ジャス「いやだって、セーレとはこんな落ち着いた感じにはなさらないしさー」 リソ「そうか? 俺が姉ちゃんと飲みに行った時は、すんごい落ち着いたけど」 ジャス「うらやましい……セーレと外で飲むなんて、俺には到底不可能だ」 リソ「どんな飲み方をしてるんだ……って、い、言わなくていいぞ? むしろ言うな?」 ジャス「ああ……言わないし、聞くな」 リソ「……」 ジャス「あー、落ち着くわー」 ご想像のとーりです。 ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その16 ~ 「どっちでも」※高糖度注意? ジャス「夏か冬かと言えば、冬の方がいいかなぁ。 夏は……セーレちゃんとくっついてると、暑いし」 セーレ「ふふふ、私はどちらでも~。 冬はとっても温かいもん♪ 夏も、汗をかきながらお兄ちゃんと抱き合うの……私は大好きなんだけど、な?」 ジャス「い、いや……普通そーゆーのって、女の子の方が嫌だと思わないの?」 セーレ「ううん? どうして? もしかして……お兄ちゃんは、いや?」 ジャス「い、いやあ……」 セーレ「……(うるうる)」 ジャス「……それほど、イヤじゃ、ない」 セーレ「それほど……?」 ジャス「い、いや……実を言うと、わりと」 セーレ「わりと?」 ジャス「か、かなり……」 セーレ「……」 ジャス「……ごめん。 ウソついた」 セーレ「えへへっ♪」 ダメだこりゃー。 ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その15 ~ 「ハロウィン」※高糖度注意? セーレ「――はろ、うぃん?」 ジャス「ああ。 仮装した子供達が近所の家を回って、 『お菓子をくれないとイタズラしちゃうぞー♪』ってね」 セーレ「……私は、いたずらの方がいいな」 ジャス「は? なんで」 セーレ「いたずら」(じーっ) ジャス「え、えっと……」 セーレ「い・た・ず・ら、して?」(うるうる) ジャス「……(汗)」 セーレ「ふふふ……冗談よ♪ いたずらもいいけど、やっぱり私は甘いお菓子のほうが好きかな」 ジャス「だ、だよなー!(苦笑)」 セーレ「うんっ。 身も心も蕩けちゃうくらい、あっまあ~……い、お菓子がいいの」(じーっ) ジャス「……」 セーレ「ふふふっ♪」(じーっ) ジャス「……それ、イタズラとどう違うの?」 セーレ「えっ? ………………一緒、かな?」 ジャス「だ、だよなぁ……」 セーレ「うんっ」 ジャス「……」 もちろんコスプレつき? ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その14 ~ 「羽休め」 人の部屋のベッドにうつ伏せになり、スカートなのに足をバタバタさせながら本を読んでいる女性がいる。 ジャス「なあ」 女性「んー?」 ジャス「……そろそろ、帰れ」 女性「えー? 別に良いだろう、たまに羽を休めるくらい」 ジャス「たまにどころか、ほとんど毎日のような気がするんだが……。 それに、あんたに羽はないだろう」 女性「んふふふ、ものの喩えではないか。 ……では、生やしてやろうか?」 ジャス「やめてくれ。 部屋でバッサバッサされると、うっとうしそうだし」 女性「ひ、酷い言われ様だな……」 ジャス「それに、あんたにはそのままの……普通がよく似合ってるからな」 女性「そ……そう、か」 ジャス「ん」 女性「……ふふ♪」 ジャス「ん? どうかした?」 女性「んふふ……何でもない」 エミー「い、いつもながら、心臓に悪すぎるやり取りね……」 セーレ「そうかな~?」 ニア「普通だよねー?」 リソ「だな」 誰なんでしょうねー? ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その13 ~ 「さんぽ」 ジャス「楽しかったな」 セーレ「えへへへへっ♪」 リソ「あ、兄ちゃん達おかえり。 どこ行ってたの?」 ジャス「ああ、ちょっとその辺の近所をてくてくと散歩にな」 セーレ「ええ。 通りをぶらぶらっとね~」 リソ「ふーん」 ジャス「面白かったな」 ニア「んふふふふふー♪」 リソ「あ、兄ちゃん達おかえり。 どこ行ってたの?」 ジャス「ああ、ちょっとその辺の上空をぴゅーっと散歩にな」 ニア「うん! 雲の上をぷかぷかとねー」 リソ「……相変わらず凄いよな」 散歩の範囲が広いです。 ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その12 ~ 「産婦人科の待合室にて」 ジャス「……」 隣の妊婦さん「奥様、ですか?」 ジャス「ええ、そうなんですよ」 妊婦さん「それは、おめでとうございます♪」 ジャス「いやいや、どうも……そちらこそ、立派なオメデタですね」 妊婦さん「ふふふふ。 ええ、とても元気な子で、よく動くんですよ。 ――あっ? また動きました」 ジャス「へえー……すみません。 少しだけ、触らせてもらっても?」 妊婦さん「ええ、どうぞ」 ジャス「――あっ、動いた! すごいなぁ。 とっても元気なお子さんですねー」 妊婦さん「ふふふ。 でしょう?」 ジャス「いやあ……僕も、妊娠してた頃を思い出すなあ」 妊婦さん「……え?」 ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その11 ~ 「にらめっこ」 ジャス「あっぷっぷ!」 セーレ「あっぷっぷ~」 ジャス「……」(変顔披露中) セーレ「……」(変顔披露中) ジャス「……なんほ、可愛らひい」 セーレ「お兄ひゃん、ひゅてき……」 リソ「ぶふっ!?」 ニア「変な顔~っ♪」 もはや、何でもいいみたいです。 ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その10 ~ 「倉庫整理」 リソ「なんか、古い物がいっぱいあるなぁ」 ジャス「昔からお袋がいろいろ取っておいてくれてるからな……おっ、見ろよ」 リソ「ん、なんだ? この適当にクレヨンを走らせただけの抽象画は」 ジャス「これ、お前が4歳くらいのときに描いたセーレちゃんの絵だぞ」 リソ「……え、姉ちゃんなのかコレ? 単なる黄色い丸じゃん?」 セーレ「ふふふっ……あっ、これ!」 リソ「どうした姉ちゃん? 少し古い本だな……小説か? なになに、『俺、この戦争が終わったら田舎の幼なじみと結婚するんだ』? なんだこれ」 ジャス「あー、それ! 確か……リソが生まれるちょっと前に、初めてセスルームに帰ったときに読んだヤツか!」 セーレ「うんっ、懐かしいね~」 リソ「俺が生まれる前か……って、ちょっと待て!? それって、兄ちゃんと姉ちゃんがいくつの時だ?」 ジャス「ん? お前とは3つ違いなんだから、これも4つの時だな」 セーレ「うん、そうだよ~」 リソ「え……よ、4歳で、小説読んでたの?」 ジャス「ああ」 セーレ「私は、お兄ちゃんに教えてもらいながら読んでいたかな~?」 リソ「……」 ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その9 ~ 「流星群」 ジャス「この数日の間に見えるって、アルヴィちゃんが言ってたよ」 セーレ「星が雨みたいに降るの? ……きっと、綺麗だろうなあ~♪」 ジャス「ま、セーレちゃんの瞳の方がずっとキレイなんだけどね……って、ちょっとクサかったか」 セーレ「ううん……とっても、嬉しい」 ジャス「セーレちゃん……」 セーレ「お兄、ちゃん……」 ジャス「――で、結局見れんかった」 リソ「あーはいはい」 ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その8 ~ 「勇者」 ジャス「ふと思ったんだけどさ」 セーレ「なに?」 ジャス「セーレちゃんはこんなに可愛いのに、どうして男共は寄ってこないんだろうね?」 セーレ「あはっ、あ、ありがとう……♪ でも私は、その方が助かるけれど~」 ジャス「俺もそうだけどさ……いや、みんな見る目がないなーって」 セーレ「ふふふっ。 ……私は、お兄ちゃんが見てくれれば、それでいいのっ」 ジャス「セーレ……」 セーレ「お兄ちゃん……」 リソ「そりゃ、常に2人一緒にいるんだから、ほとんど誰も言い寄れないっての」 それでもやるのが勇者です。 ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その7 ~ 「分身の術」 セーレ「ふふふ……お兄ちゃ~ん♪(*^-^*)」 セフィ「うふふふふ~。 お兄ちゃ~ん♪(*^o^*)」 セラ「あはははっ。 じゃあ私も……お兄ちゃ~ん♪(*^ー^*)」 ジャス「……見た目、そっくりなんですけど(汗)」 ジェド「まったくだな……(汗)」 リソ「いや、親父と兄ちゃんもそっくりだから」 ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その6 ~ 「兄弟の会話」 リソ「ああくそっ! あいつが口を利いてくれない……どうすりゃいいんだ」 ジャス「ふーん」 リソ「あれは誤解だって、何度も何度も言ってるのに全然聞きゃしない!」 ジャス「あっそ」 リソ「まったく、どうすりゃ……あのなぁ? ちょっとは真面目に聞いてくれよ」 ジャス「はぁ……まずは、死ぬ程考えながら本気で謝れ」 リソ「はあ? なんで俺が――」 ジャス「それから、死ぬ程本気で口説け」 リソ「……は? 意味分からんぞ」 ジャス「それでもダメなら、押し倒すか諦めろ。 以上だ」 リソ「…………はぁ。 分かったよ。 とにかくやってみる」 ジャス「ん」 ――後日。 リソ「兄ちゃん……これ以上は、カラダが保たねぇ。 助けてくれ」 ジャス「知らん。 鍛えろ」 意味が分かりません? ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その5 ~ ~ (250回更新プチ記念) ~ 「夏の花火」 昼の間にキレイに掃除しておいた屋根の上。 夜空が明るく感じるほど、いっぱいの星が瞬いている。 セーレ「そろそろ、始まるね」 ジャス「アルヴィちゃんが、今回は新しい花火を開発したから楽しみにしてろって言ってたよ」 セーレ「へえ~♪」 ジャス「……お、始まったな」 ゆっくりと天に向かってさかのぼり、光の大輪が夜空を照らす。 すこし間をおいて、重い破裂音が鼓膜を揺らした。 それを皮切りに、次々と様々な色の華が咲いては軽快な炸裂音が鳴り響き、俺達の目と耳を楽しませてくれる。 セーレ「綺麗、だね」 ジャス「そうだ、な……」 天を彩る光に照らされ、セーレたんの顔も光に彩られている。 楽しそうな蒼い瞳に七色が混じり、えもいわれぬ煌めきが宿っていた。 既に使い古された、非常にクサイ表現ではあるけれど――。 ジャス「でも、やっぱりセーレちゃんの方が……」 セーレ「……え」 花火の音で聞こえなかったのだろう。 彼女の顔がだんだんと俺に近づいてくる。 セーレ「もっとハッキリと言って? 私が……なに?」 聞こえてなかった……んだろうか? 髪の陰に花火の光が隠れたその瞳は、さっきよりもキラキラと輝いているような気がするんだが……。 ジャス「いや……だから」 セーレ「おねがい。 ……教えて」 ジャス「……せ、セーレちゃんの方が、ずっと――」 互いの顔が触れ合いそうになったその時、突然周りが空間ごと光ったような錯覚にとらわれた! 驚いて空を見上げると、わずかに光が焼きついた視界の中、暗さを取り戻した星空に――。 『そこの恋人達よ、いちゃついていないで少しは花火も見るがいい♪』 ジャス「……」 セーレ「……」 ――という、光の文字が大きく書かれていた。 アルヴィ「んふふふふふっ。 驚いてる驚いてる♪」 ニア「もう、ジャマしちゃダメだよぉ……きゃははっ♪」 ジャス「フフフ……そう来るなら、俺にも考えがある」 セーレ「な、なに? お兄ちゃ……きゃっ!」 俺は自分の両脚の間にハニーを引き込むと、後ろから抱きしめた。 ジャス「これなら、両方同時に見られるもんねー」 セーレ「私は、お兄ちゃんの顔が見えないよ~……えいっ♪」 ジャス「うわっ!?」 なんと、一瞬俺の身体が浮いたかと思ったら、いつの間にか俺達の前後が入れ替わっていた! セーレ「ふふふっ♪ 確かに、これだったら両方見えるね~」 ジャス「いや、これはさすがに俺が恥ずかしい……やっぱり代われぃ!」 セーレ「きゃっ♪ ダメなの~!」 リソ「おいっ! 兄ちゃんも姉ちゃんも、屋根の上で暴れるなよ!? ドタバタうるさいだろ!」 兄と姉「「ごめんなさ~い」」 リソ「……はぁ。 もういいよ……」 リソ「まったく、あの2人は……」 ???「いいじゃない。 向こうは向こう、こっちはこっち……ね?」 リソ「へ? ……うわっ!?」 いつの日か、あるかもしれないお話。 ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その4 ~ 「暑い」 ジャス「ああ……暑いなぁ~」 セーレ「うん」 ジャス「……」 セーレ「……」 ジャス「だから、暑いんだってば」 セーレ「うん、分かってるよ?」 ジャス「分かってるなら、そろそろ離れようか……。 これじゃ、暑い上に起き上がることもできんし」 セーレ「い・や♪」(ぎゅ~っ) ジャス「……」 セーレ「……」 冒頭に続く。 ********************* ~ あるかもしれない未来の話・まさかの、その3 ~ ≡☆ 2013・七夕番外編おまけSS(2) ☆≡ 「ねがいごと」 ジャス「――これでよし、と」 セーレ「お兄ちゃん、それ……」 ジャス「ああ、大陸の竹だよ。 さっき買ってきた……で、これ」 セーレ「紙とペン? ……あっ!」 ジャス「ああ、その通り♪ 願い事を書いて、こいつに付けるんだ」 セーレ「ふふっ♪ ……はい、書けたのっ」 ジャス「おお、早いなー。 ま、俺も既に書いてるんだけどさ」 セーレ「お兄ちゃん? 私の短冊、お兄ちゃんの隣につけてもいい?」 ジャス「ん? 普通は少し離して、お互いの内容を見ないようにするんだけど……ま、いっか」 セーレ「えへっ♪ ありがと」 ジャス「……よし、と。 んじゃ、セーレちゃんも自分で付けて」 セーレ「は~いっ!」 ――ぴったりと寄り添って、竹の枝に付けられている二枚の短冊。 『妹がこれからもっといっぱい幸せになりますように!』 『お兄ちゃんが、これからもっともっと幸せになりますように』 ニア(これ以上幸せに? ……うーん) 竹の前で、転びそうなほどに首をひねるニアであった。 ********************* ~ あるかもしれない未来の話・その2 ~ ≡☆ 2013・七夕番外編おまけSS ☆≡ 「織姫と彦星」 ジャス「――というお話なんだよ」 セーレ「へえ……でも、1年に1回しか逢えないなんて、かわいそう」 ジャス「そうだな」 セーレ「私だったら、絶対に耐えられない……」 ジャス「セーレ……」 セーレ「……だから、ずっと一緒にいてね?」 ジャス「ああ、当然だろ?」 セーレ「お兄、ちゃん……」 ジャス「セーレ……」 こ、これ以上は作者が死にます……っ!(//▽//) ************ ~ あるかもしれない未来の話 ~ 昨日、相手から急きょキャンセルの連絡が入って、丸一日の予定がぽっかりと空いてしまった。 のんびりと家族全員で朝食を楽しみ、一息ついた俺とセーレたんは部屋に戻ってきた。 爽やかな風が吹き込む窓の外は、絶好の行楽日和と言える天気であった。 「うーん。 急に休みになると、逆に何をしていいか分からんな……どうしよっか?」 取り敢えずは帰ってきたものの、予定は未定である。 ここは妹様に伺いを立ててみるとしよう。 するとさすがは妹様。 女神のような微笑みをたたえ、迷える俺に道を示してくださった。 ……ソファーを指して。 「ん?」 「座って? お兄ちゃん」 「あ……うん」 どことなく、うきうきしたようなオーラを醸し出すお嬢様。 その意図は分からないが、言われた通りに座ることにする。 すると柔らかいソファーがぼすっと沈んだ。 それを見たセーレたんも、俺の隣に腰を下ろした。 ぽふっと軽い音を立て、ソファーの表面がわずかに揺れる。 長い髪から嗅ぎ慣れた香りが漂い、心が安らいだ。 「で、何か話か? せっかくいい天気なんだし、行きたい所があるなら――」 「ふふふっ♪」 ご機嫌の妹様は、身体中に朝日を纏ったかのような輝く笑顔で、柔らかそうな自分の太ももをスカートの上からぽんぽんと叩く。 「ん?」 太ももがどうしたのだろうか? 筋肉痛だというわけでもないだろうし。 「お兄ちゃん。 は・や・く♪」 「……」 いや、実はセーレたんの言わんとしていることは分かっている。 分からないハズがなかろう。 「もう……ほぉらあ♪」 「わふっ!?」 右手を掴まれたと思った次の瞬間には、俺の身体は横倒しになって――妹様の太ももの上に寝転んでいた。 つーかさ俺、今ちょっとだけ宙に浮いてなかったか? 二次性徴に入ってから体格差も明確になったというのに、相変わらず俺を物理的な意味で手玉に取ってくださる。 極上の枕の柔らかさと温かさを後頭部に感じながら、見上げると艶《あで》やかな曲線を描く連峰の向こうに、太陽のような彼女の微笑み。 まさにご来光である。 ありがたやありがたやー。 ……と、遠く懐かしき日本の心を呼び起こされて手を合わせようと手を前に出すと、天照様は可愛らしく小首をかしげられた。 「ん? 触りたいの?」 「いやいやいや」 合わせかけた手のひらの片方を横に振る。 「……いや、なの?」 「いやいやいやいや!」 黄昏へと急変したお天道様に向かって必死で両手と首を横に振る。 そんなワケあるか! むしろガッツリと……ってオイ。 「ひゃっ! あんっ……うふふふふっ♪」 「ぅあ、ごめん」 小刻みに首を振ったのがくすぐったかったらしい。 女神様は肩を震わせて吐息と共に笑顔をこぼし、俺の眼前に広がる丘陵が地震に見舞われた。 ぷるんぷるんしていらっしゃる。 「いいから、今日はゆっくりして? ……ね?」 白いセーレたんの手のひらが俺の視界を覆い、世界は花の薫る夜に包まれた。 まぶたの向こうから伝わってくる体温が、吹き飛ばしたハズの眠気の手を優しく引いて連れ戻す。 「本当にいいのか? せっかく――」 俺も確かに多忙を極める身であると自負しているが、それは妹様だって同じである。 ここ最近はまともにどこかに二人で出かけたりすることもできなかったんだし、こんな日こそは。 「お休みだから、なの」 俺が首に力を入れて本格的に口を開こうとしたら、その口をもう片方の人差し指で止められてしまった。 唇に触れる弾力。 ヘタに動かすと口に入れてしまいそうで、俺の発言は完全に封じられる。 「今日のデートは、このお部屋がいいの。 ……だめ?」 「……」 そう言われてしまったら、俺は文字通りぐうの音も出ない。 俺は全身の力を完全に抜いて、伸ばした指にかからないように気をつけて鼻から息を吐く。 その無言の返事を聞いて、妹様の喜ぶ声が聞こえてきた。 「ふふふっ♪ ……お休みなさい、お兄ちゃん」 「うん……」 唇から感触が消えて、代わりに俺の胸をぽんぽんと優しく叩く感触。 かつて、お袋に同じように寝かしつけてもらった赤ん坊の頃を思い出しながら、俺の意識は安らかに薄らいでいった。 「姉ちゃん、兄ちゃん、ちょっといいか――」 いくらかの時間が流れた後、静寂に包まれていた部屋をノックする者がいた。 彼は無造作にドアを開け……ソファーに眠る二人の姿を認めると、小さく溜息をついた。 「やれやれ、相変わらずだな……まあいいや。 お休み」 静かに気配が遠のいた室内。 窓から爽やかな風が吹き込んで、穏やかな寝顔の二人の前髪を優しく撫でた。 |
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